2007年 09月 04日
中山清司先生 講演会 |
9月2日(日)、地元の「IEP研究会」の主催で
中山清司先生の講演会がありました。
言わずと知れた、中山先生。
京都市発達障害者支援センター
「かがやき」の副センター長を勤められているほか、
大阪で「新しい自閉症支援NPO法人BON」を主宰されるなど
自閉症支援のために
日・夜、ご尽力&ご活躍されている
とぉ~っても、頼もしい先生です。
昨年は「構造化」という内容で
お話を聞かせていただいたのですが
今年のテーマは、
「自閉症の人とのコミュニケーション」
まさに、我が家にとってタイムリーな話題でした。
コミュニケーションとは、共通理解。
「思い」を、何らかの具体的な方法で
相手とやり取りしていく訳ですが、
情報の処理の仕方(受信・発信)に「違い」を抱えている
自閉症の人たちとのコミュニケーションには
どのような点に配慮したらいいのか?
ビデオを交えながら、詳しくご説明いただきました。
kouとのコミュニケーションで、私が一番誤解していたのは
本人が考えていることと
表面にでている表情・態度が一致しないということ。
障害と分かった頃、
病院の生活支援の先生に
「kou君は、困っている時は笑っています。」
と、言われ、その時は、ど~しても理解できませんでした。
その当時のkouは、
こちらが関わってあげたり、自分からおフザケをしては
「エヘヘヘへ~~」
と、よく笑う子供で
私は、それが「楽しいから」だとばかり思っていました。
だから、病院の先生にそうアドバイスされても
「困っているのに笑うなんてある訳ないじゃん。
困っている時は、泣いたり・怒ったりするものよ。
kouのことちっともわかっていないわ。」
と否定していたのです。
でも、少しずつ行動範囲が広がり
接する場や、人の数が増えてくるにつれ
かわいい「笑い」だった彼の表現が
やがて、「興奮」に変わることも増えてきました。
その様子を見て、ようやく私は
「kouは困っているんだ」
と、気づくことができたのです。
環境の意味が理解できず
困っていることを上手く表現できない状況に置かれていた
本人の負担・・・。
中山先生のお話を聞いていて
改めて当時を振り返り・・・反省&納得でした。
また、とても興味深かったのが
コミュニケーションサンプルをとってみましょうということ。
これは、生活の中で
本人が自分からどんな表現しているか?を
観察し、サンプリングしてみるというもの。
2時間ぐらいかけて、50個ぐらいサンプルをとり
・どのような場面で(文脈)
・どのような目的で(機能)
・どのような表現で(形態)
を表に書き出してみるそうです。
そうすることで、本人が
身の回りの情報をどのように受け入れ、
それに対してどのように表出しているのか?
というような現在のコミュニケーションスタイルが具体的に分かり、
今後の本人とのやり取りを考える上で
役立つとのこと。
サンプルシートは、中山先生が
「自閉症の療育者」
(エリック・ショプラー、佐々木正美 監修
/財団法人神奈川県児童医療福祉財団 発行)
という本の裏にありますよ。と、教えてくださいました。
家に帰って、本棚を見たらあったので
(気力のある時に)挑戦してみたいと思います。
中山先生のお話で、とにかく印象に残ったのは
場面を設定し、スモールステップで
少しずつ本人とセッションを重ねていくということ。
親は、つい、あれも、これもと
自分の思いを押し付けてしまいがちですが、
それでは、やり取りのためではなく
応答させるための「指示」になってしまうんですね。
(そういえば、最近、娘に「お母さんはがみがみウルサイ」と
指摘されたばかり・・・。)
「人に振り回されず、自分の暮らしを確立するために。」
中山先生がお話されていたことに大きくうなずき
気持ちも新たになった講演会でした。
◎お土産で買ってきた本◎
発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール―ポジティブにいこう!
武蔵 博文 / / エンパワメント研究所
中山清司先生の講演会がありました。
言わずと知れた、中山先生。
京都市発達障害者支援センター
「かがやき」の副センター長を勤められているほか、
大阪で「新しい自閉症支援NPO法人BON」を主宰されるなど
自閉症支援のために
日・夜、ご尽力&ご活躍されている
とぉ~っても、頼もしい先生です。
昨年は「構造化」という内容で
お話を聞かせていただいたのですが
今年のテーマは、
「自閉症の人とのコミュニケーション」
まさに、我が家にとってタイムリーな話題でした。
コミュニケーションとは、共通理解。
「思い」を、何らかの具体的な方法で
相手とやり取りしていく訳ですが、
情報の処理の仕方(受信・発信)に「違い」を抱えている
自閉症の人たちとのコミュニケーションには
どのような点に配慮したらいいのか?
ビデオを交えながら、詳しくご説明いただきました。
kouとのコミュニケーションで、私が一番誤解していたのは
本人が考えていることと
表面にでている表情・態度が一致しないということ。
障害と分かった頃、
病院の生活支援の先生に
「kou君は、困っている時は笑っています。」
と、言われ、その時は、ど~しても理解できませんでした。
その当時のkouは、
こちらが関わってあげたり、自分からおフザケをしては
「エヘヘヘへ~~」
と、よく笑う子供で
私は、それが「楽しいから」だとばかり思っていました。
だから、病院の先生にそうアドバイスされても
「困っているのに笑うなんてある訳ないじゃん。
困っている時は、泣いたり・怒ったりするものよ。
kouのことちっともわかっていないわ。」
と否定していたのです。
でも、少しずつ行動範囲が広がり
接する場や、人の数が増えてくるにつれ
かわいい「笑い」だった彼の表現が
やがて、「興奮」に変わることも増えてきました。
その様子を見て、ようやく私は
「kouは困っているんだ」
と、気づくことができたのです。
環境の意味が理解できず
困っていることを上手く表現できない状況に置かれていた
本人の負担・・・。
中山先生のお話を聞いていて
改めて当時を振り返り・・・反省&納得でした。
また、とても興味深かったのが
コミュニケーションサンプルをとってみましょうということ。
これは、生活の中で
本人が自分からどんな表現しているか?を
観察し、サンプリングしてみるというもの。
2時間ぐらいかけて、50個ぐらいサンプルをとり
・どのような場面で(文脈)
・どのような目的で(機能)
・どのような表現で(形態)
を表に書き出してみるそうです。
そうすることで、本人が
身の回りの情報をどのように受け入れ、
それに対してどのように表出しているのか?
というような現在のコミュニケーションスタイルが具体的に分かり、
今後の本人とのやり取りを考える上で
役立つとのこと。
サンプルシートは、中山先生が
「自閉症の療育者」
(エリック・ショプラー、佐々木正美 監修
/財団法人神奈川県児童医療福祉財団 発行)
という本の裏にありますよ。と、教えてくださいました。
家に帰って、本棚を見たらあったので
(気力のある時に)挑戦してみたいと思います。
中山先生のお話で、とにかく印象に残ったのは
場面を設定し、スモールステップで
少しずつ本人とセッションを重ねていくということ。
親は、つい、あれも、これもと
自分の思いを押し付けてしまいがちですが、
それでは、やり取りのためではなく
応答させるための「指示」になってしまうんですね。
(そういえば、最近、娘に「お母さんはがみがみウルサイ」と
指摘されたばかり・・・。)
「人に振り回されず、自分の暮らしを確立するために。」
中山先生がお話されていたことに大きくうなずき
気持ちも新たになった講演会でした。
◎お土産で買ってきた本◎
発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール―ポジティブにいこう!
武蔵 博文 / / エンパワメント研究所
by komo68
| 2007-09-04 12:43
| 自閉症